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2021年2月4日(木)に開催された航空宇宙学科航空宇宙学専攻の卒業研究発表会(オンライン開催)で7名の学生が発表を行いました。

2021年2月4日(木)に、航空宇宙学科航空宇宙学専攻の卒業研究発表会がオンラインで開催されました。これまでは、教室を会場にして行なってきましたが、今年はオンライン上に会場を3つ設営し、そこに発表者、司会担当の学生、教員が集結して発表会が行われました。当研究室からは7名の学生の発表が行われ、これまでの卒業研究の成果が披露されました。学生は、すでに12月下旬に卒業論文を提出しており、また1月9日の新春ゼミナールでの議論を経て、最終発表会に向けて多くの時間を割いて最後の仕上げをしてきました。準備の甲斐があって、この日は落ち着いて実力が発揮できたと思います。


通常は、何か写真を載せてこのニュースを掲載するのですが、オンラインでの開催だったので、以下にこれまでの経過とメッセージ(学生向けを含む)を述べさせていただきます。


今年度はコロナ禍での卒業研究(および大学院生の修士研究)となり、ものづくりや実験が主体の当研究室では、様々な工夫が余儀無く求められました。大学からの感染対策の指針に加えて、さらに厳しい人数の制限やフェースシールドの配備、オンラインミーティングの活用、研究テーマの見直しや在宅での一部実施を取り入れた方法への変更などを行い、可能な限り感染拡大のリスクが減らせるような運営を行なってきました。


こういうことに慣れている人は、学生はもちろん教員にも普通はいません。しかし、物事を科学的な視点で捉えて、冷静に自分でよく考えて適切に行動するという、そういう基本的な生活態度が何よりも大切だということが再認識できたと思います。もとより望んだわけではありませんが、こういう基本的なことが若い時代に経験できたことは、見方を変えれば財産にもなりますし、そう前向きに捉えることにしたいと思います。


まだ収束が見通せない状況下で、この先いつまでこういう生活が続くのかわかりませんが、新しい年度が始まる4月からは、この1年の試行錯誤の結果が問われることになるのでしょう。新たに卒業研究に着手する現在の3年ゼミ生も、感染対策には科学的な目を持って万全な姿勢で対峙して欲しいと思います。また、卒業研究を通した広い意味での学びの場が最大限に確保できるように研究室を運営していきますので、安心して大学生活の最後の1年を充実したものにして行って欲しいと思います。困難な局面から何を学ぶのか、何が学べるのか、そこに目を向けることが、真の意味での「コロナ禍の収束」になると思います。


最後に、少し補足をします。「コロナ禍の収束」と書いたのは、医学的な収束という意味ではありません。その後の、社会活動や人間の生活などの中に残った負の遺産をいかに減らすか、あるいは未来への財産としてどうやって転換していくか、そういう人類の英知を結集した長い取り組みになります。私は、今回の卒業研究生や修士課程学生が、この4月から各方面できっとそういう役回りで活躍してくれると信じていますし、後輩がその後に続いていきます。(以上、角田博明[教員]記)