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2018年12月14日にJAXA宇宙科学研究所で開催された第34回宇宙構造・材料シンポジウムで、研究室の大学院生が発表を行いました。

2018年12月14日にJAXA宇宙科学研究所相模原キャンパスで開催された第34回宇宙構造・材料シンポジウムに参加し、「キネマティックカップリングへの振動印加による位置決め精度の向上」について研究発表を行いました。本シンポジウムは例年12月に開催され、宇宙構造物の構造・材料に関する最新の研究成果の発表が行われ、宇宙開発に携わる研究者の情報交換の場となっています。

私が研究しているキネマティックカップリングは、V溝と球などの幾何学的形状を持つラッチを組み合わせることで、物体間の自由度を過不足なく拘束し部品の高精度な位置決めを行う技術です。用例のひとつとして、ASTRO-Hの伸展式光学架台の伸展後の位置決めが挙げられます。このキネマティックカップリングにおいて、球とV溝の間に生じる不整合を加振によって取り除き、位置決め精度を向上させるというのが私の研究の大まかな内容です。

昨年の本シンポジウムでの発表に続き2回目の研究発表でしたので、今年は事前の練習や発表資料の改善のための時間を十分に確保でき、聴き手の方々を意識して発表に臨むことができました。質疑応答では、多くの研究者の方々から貴重なご質問・ご意見を頂き、自らの研究に対する知見や、自らのプレゼンテーションに足りない点などを自覚いたしました。

また、シンポジウムでの発表に向けて準備を進めていく中で、ゼミの教授や仲間たち、共著者の方々のご助力を頂いて研究に進展が生まれることが多々あり、人と協力していくことの大切さを再度実感いたしました。今後、修士論文を執筆していく中で、また企業でエンジニアとして働いていく中で、これらの経験を糧によりよいものを生み出せるように努力をしていきたいと考えています。(大学院2年生・小川雄樹)