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研究室の大学院生・佐々木敦司君が、2016年11月26日に、第9回フランス語コンクールの上級部門で、奨励賞ケベック州政府賞を受賞しました。

大会内容の説明

研究室の大学院生・佐々木敦司君(工学研究科機械工学専攻1年生)が、20161126日に、東京都渋谷区恵比寿にある日仏会館にて開催された第9回フランス語コンクールの上級部門に出場し、奨励賞ケベック州政府賞を受賞しました。この大会は公益財団法人日仏会館が主催するフランス語弁論大会の全国大会で、言語と文化の多様性を重視した複眼的思考の養成をはかるため2008年から開催されています。上級部門の出場者には7分以内のスピーチと5分間の質疑応答が求められます。在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本、ケベック州政府在日事務所や朝日新聞社などが後援し、また全日本空輸株式会社、有限会社パリ生活社や日本ロレアル株式会社など各企業が協力しています。

 

出場者の感想

上級部門の「科学技術は人類の幸福に貢献するか」というテーマでスピーチおよび質疑応答を行いました。私は科学技術は人類の幸福に貢献すると考えます。それが技術者を目指す理由でもあります。しかし、技術者は技術を作ることに没頭しそれが世に出てどう使用されるかについては無関心である傾向があるように思います。歴史においてはその無関心さが度々災厄を生んできました。技術者が人類の幸福に貢献するためにはまず、技術には負の面があるということを意識することから始めなければならないと私は思います。そのためには自らの倫理観を持たなければなりません。言語・文学・哲学・歴史・政治・経済を学ぶことにより倫理観を養ってゆく必要があります。また、技術者は技術そのものだけでなく使用法にも責任を持たねばならないと思います。そのためには主に使用法を決定する政治家や企業と議論を重ねることが必要になります。そのような場合において技術者としての倫理観と文系的知識は意味あるものとなると私は考えます。

 

今回の受賞は国際教育センターの惟村先生と深井先生のご指導と私と同じくフランス語を学ぶ学生のチーム力によって実現されました。両先生方には、朝早くから夜遅くまで質疑の対策のために主張を明確にすべく原稿の内容について議論していただきました。学生の皆さんには、授業中にもかかわらず毎週発表の練習にお付き合いいただきました。この場をお借りして皆様に感謝の意を表したいと思います。本当にありがとうございました。

学部1年生のころから約5年間フランス語を学んできました。今まで悔しい結果に終わったこともありましたが本大会で逃げずに努力し成し遂げる清々しさを味わえたことが一番の収穫だったと思います。(工学研究科機械工学専攻1年・佐々木敦司)